合気道の調和

合気道の調和とは、お互いが一つになるということですが、
それはなかなかできることではありません。

 

どこでも対立があるように、二人が集まり会話をすれば、
色々な個性がありますので同じ考えにはなりません。

 

これが大きくなって社会になり、国家になると更に調和は難しくなると思います。 

 

合気道の修行とは、調和ができるように自分と戦う武道です。


他の武道とは大きく違って試合もありません。 
試合があるということは、相手が存在し、そこで二つになるということです。

 

二つになれば戦いが始まり、派閥ができたり和を保つことが困難になります。

 

一つになることが合気道の修行ですので、円い輪ができて行き、大きな心を育てるのだと思います。

 

その基本は、謙虚に自分を見つめて、自分に厳しくなれるか?ということです。

 

また、人に押しつけたり、馴れ合いなるということでもないのです。


その心が合気道の技に反映していけば、素晴らしい合気道ができると思います。

 

「どこまでできるのか?」

 

それを常に求めていくことが修行であって、
到達してしまえば、修行はそこで終わりということです。

 

武道の文字には、「道」という字があり、止まってしまえば行き止まりです。

 

相手を倒すのではなく、稽古をしてお互いに心の通じる合気道の練習ができるようになれば合気道の面白さがわかり、和ができていくと思います。

 

それが更に大きくなれば、素晴らしい調和が取れた人物に成長していくと思います。